MMDにあらかじめ設定されているtoon(影)ではちょっと物足りなくなった時に
toonを自作出来ると表現の幅が広がって便利ですので、toonの自作をやってみます。
・MMD標準の影だと色合いが微妙に気に食わない
・もっと広範囲、もしくは狭い範囲に影をつけたい
・影のグラデーションを自分の思った通りにしたい
などなど、このような方にお勧めです。
ちなみに、
モデルのフォルダと同じフォルダに「ファイル名.bmp」という画像ファイルを入れて、
pmdエディタで材質の設定のところでtoonに「ファイル名.bmp」と入力するだけで設定は終わりますので
作られたtoon画像でどんな影の変化が出るのかを検証する記事にしたいと思います。
1.FireAlpacaの「ファイル」⇒「新規作成」で32×16ピクセルで新規作成します。
2.画像を好きな色に塗りつぶします。
今回は黒で塗りつぶしました。
3.「編集」⇒「キャンバスサイズ」で「下中央」を選択して高さを32に変更します。こんな風になるはずです。
※大分拡大していますがかなり小さい画像です。
FireAlpacaさんは拡大するとドットが表示されて便利です。
4.「ファイル」⇒「名前をつけて保存」でファイル種類を「Bitmap」に変更して好きなファイル名にします。
今回は「tooon01.bmp」にしました。
MMDの標準toon名だと失敗しますので(toon01.bmpなどにするとダメ)kage01.bmpとか、hadakage.bmpなど自分で分かりやすいファイル名にしてください。
5.pmdエディタの材質タブのtoonに「tooon01.bmp」と入力します。上手く出来ましたか??
もし上手く設定されなかった場合には、右の灰色の四角を押して、
「ファイル」⇒「現在のテクスチャに変更」を押してみてください。
それでも上手く出来ない場合は、テクスチャ名が間違っているか、
モデルと同じフォルダにテクスチャ画像が入っていないことが考えられます。
モデルの中に「toon」フォルダを作ってそこにtoon画像をおいている場合は
toon/hadakage01.bmp の様に入力してください。
ところで肌の影に黒は流石にねぇなぁと思ったので、
見本君の肌に合う色のtoonを作ろうと思います。
6.pmdエディタで見本君の顔を表示させた状態でプリントスクリーンしてキャプチャを取ります。
プリントスクリーンが分からない場合はググって下さい。
7.FireAlpacaさんで「ファイル」⇒「クリップボードから新規作成」8.見本君の画像が表示されたら、好きな画像の様に合いそうな色を試しに置いていってください。鼻のところにペンツールで色を置いてみました。
この色でよければ先に進みます。
やっぱりちょっと濃すぎたのでもっと薄い色にしてみました。
9.先ほど作った黒い影のtoon画像が残っていれば、その黒いレイヤーを不透明度を保持して好きな色で塗りつぶします。
10.早速出来たtoon画像をtooon02.bmpで保存して設定してみます。
うん、まぁまぁいいのではないでしょうか。
ちなみにこの見本君みたいに影の形がでこぼこして汚くなるのはモデリングが失敗していると思ってください。
良い影は良いモデリングから!!
あと、三角面の方向が良くない場合もあります。
綺麗な影を出そうと思ってまたモデリングからやり直していくと修正地獄に陥りますので、
自分の好きなモデルさんのポリゴンの流れをよく研究して倣っていくとよいと思います。
今回は直してくるのが面倒なのでもうこのままでやります。
あとぶっちゃけどう直したら綺麗な影になるのか困っているのでおいおい考える方向で…。
11.グラデーションのあるToonを作ってみます。グラデツールを使って好きな色から好きな色にグラデーションしていきます。
キーボードの「Shift」を押しながらグラデーションするとまっすぐ出来て便利ですよ。
下から肌色〜白に半分だけグラデーションしたのがこちら。
あんまり色が薄すぎてよく分かりません。
でもうっすらとした影をつけたいときには良いかもしれません。
全然関係ないんですが、「影」と「陰」って字が違うと全く違うものらしくって、
今言っている「かげ」って本当は「陰」が正しいんですが、
漢字変換した時に影が先に出てくるのでとりあえず「影」って言ってますすみません!!
どう意味が違うかは良かったらググってみてください。
12.今度は下半分を上からグラデーションしてみました。
コレはこれで表現としてはありなのでは…。
肌とかではなく金属とかに使えそうな気がします。
13.半分の更に半分だけ影にしてみました。
ちょっと上手い使い道が思いつきませんね。
14.半分の上半分まで影にしてみました。これも使い道が思いつきませんが、暗い場所を表現したり怖い雰囲気の時には良いんでしょうか…。
15.下半分の半分ぐらいからグラデーションにしてみました。これは大分自分の理想に近い形のグラデーションです。
16.もう少しグラデーションの広さを大きくしてみました。
こういうふんわりしたグラデーションの表現は好きです。
結局のところtoonも作る人の好みの問題なので正解は無いので自分が好きだと思った作り方で良いんです。
17.最近のイラスト系で多い影のつけ方、反射光をつけてみました。グラデーションの下の方だけ明るい色合いにして、影の下の部分を明るくする表現をしてみました。
おぉ…正面から見ると割りと良い感じ…
ちゃんと下の方は反射光みたいになっています。
ところが角度を変えるとちょっと微妙なんですよねコレ…。
18.色合いをもっと濃くしてみました。
正面から見ると良い感じなんですが
やっぱり角度を変えた時にちょっと気になる感じです。
これはこれで肌で無ければ使い道はあるかもしれません。
19.先ほど16でやったグラデーションを使って、モデルを保存して実際にMMDで表示してみました。pmdエディタで見えた見本君と、MMDに持って来た時の見本君はなんとなく色合いが違う気がするので、
pmdエディタで正解と思わずに、MMDでチェックしてみることをお勧めします。
20.ちょっと色が濃い気がするので「レイヤー」⇒「レベル補正」でちょっとだけ色合いを薄くしてみました。
うんうん、こんなもんですかね。
ていうか大してMMD標準のtoonと変わらないですね。
最近流行の紫色系統の影の色をつけたい方なんかは肌色でなく紫系でやってみてもいいかもしれません。
下の画像は見え方の検証のための一覧です。
toonの作成の参考になれば幸いです。
toonを作らずにシェーダで影の設定を上手にされている方も多いです。
でもモデルを配布した時に、モデルに最適なシェーダを必ず使ってくれるかどうかは
分からないので、絶対この影の付け方が良い!という時にはtoonの自作を考えてみてはいかがかと思います!
ちなみにスフィアとToonはどう違うのか見え方を検証してみます。
正面
下から
照明の位置を向かって左からに設定
照明の位置を下からに設定
だからなんだと言われればそれまでなんですが、スフィアとToonはやはり全然違う仕組みなので表現したいことによって使い方を考えていくと理想のモデルに近づいていくかもしれません。
作成したのはGIMPでしたがいい感じの物が作れました。
有難うございます。
またお世話になりますね。
お役に立てて嬉しいです。コメントありがとうございました。